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【旅コラム】伊勢原の神社仏閣めぐり 〜日向薬師、比々多神社、伊勢原大神宮

日本三大薬師 日向神社

先週の週末は、神奈川県伊勢原市にある神社仏閣を巡ってきました。先週末はお天気になるという予報だったので出かけたのですが、あいにく終日曇り空。
お日様が隠れていたため、ちょっと肌寒い1日でしたが、伊勢原にある日向薬師、比々多神社、伊勢原大神宮の3つの神社仏閣に参拝させていただきました。

伊勢原といえば、有名なのが大山信仰です。以前、大山阿夫利神社に登山参拝した事がありますが、この大山信仰というものに、伊勢原というエリア全体が包まれている感じです。(大山阿夫利神社への登山の記事はこちら)

大山信仰というのは、伊勢原にある大山を霊山として信仰してきた文化です。実に、江戸時代には年間20万の人々が、大山を目指して御参りしたという記録が残っているそうです。古くから神聖な山としてあがめられてきました。

特に、江戸時代は、(伊勢詣りなどから見られるように)神社仏閣を参拝すること自体が大流行していたのだそうです。よって、江戸から近い大山は気軽に参拝できるベストスポットでした。さらに大山参拝の後は江ノ島などへ行楽に行ったりしたんだそうです。そして、平成28年には、この大山詣りが日本遺産に認定されました。

この大山を取り囲む伊勢原自体が「日本遺産のまち」とされています。

江戸時代には大山詣りが大流行していましたが、この大山詣りの歴史はさらに古く、奈良時代まで遡ります。江戸時代には日向薬師、大山寺、比々多神社、阿夫利神社などが開かれ、信仰の地として姿を整えられました。

この日の伊勢原参拝は、そのうちの日向薬師と比々多神社、伊勢原大神宮の3箇所に御参りさせていただきました。

まず最初は、日向薬師。
日本三大薬師と言われる、非常に有名なお薬師様です。

日向薬師は伊勢原市日向にあるお寺(高野山真言宗)です。ご本尊は薬師三尊、本尊薬師如来三尊像、薬師如来像、阿弥陀如来像、四天王・十二神将など多くの重要文化財があるのだそうです。

日向薬師までは、細く狭い道を車で登って参拝します。1台の車がギリギリ通れるくらいの道ですので、大きな車で行く場合は注意が必要です。

日向薬師の入り口には数台駐車できる駐車場があり、梅が沢山咲いていました。

こちらが薬師殿です。

しかし、前日の大雨のせいか、実はこの日はお休みでした。よって、薬師殿が扉が閉じていて、残念ながら外からしか参拝ができませんでした。合わせて宝物殿もしまっていたので、重要文化財の仏像も見ることができませんでした。

ちょっと残念。

ただ、お休みなのに、後から後から参拝客がいらっしゃって、とても有名なお薬師様であることがわかりました。お休みではありましたが、境内を散策できましたので、一回りしてみることに。

こちらは空虚蔵菩薩です。太い幹の中が空洞になっています。子供が13歳になったころ福徳、智慧、慈悲心がさずかりますようにと御参りする菩薩さまです。これを十三詣りというそうです。元々、日向山の奥の院に祀られていた空虚蔵菩薩を、参拝しやすいように、この霊樹の中に移されたそうです。

しっかりと大地に根を張り、あらゆる苦難に耐え、育ち続けているこの大樹のように、社会の諸悪に勝ち福徳、智慧を豊かに身につけ、慈悲心をつちかい、明るく生き抜く人々になることをお参りする菩薩さまです。

また境内には、樹齢800年と言われる幡かけ杉があります。遠くからみると、さらにその巨木の佇まいの迫力が感じられます。県の重要文化財に指定されています。

早咲きの桜が美しかった 比々多神社(ひびたじんじゃ)

さて、日向薬師の参拝を終えた後は、次に比々多神社へと移動。車で数分の所にある神社ですので、日向薬師とセットで御参りすることをおすすめします。

比々多神社は、『相模十三社めぐり』の中に入っている伊勢原でも有名かつ重要な神社です。先程も書きましたが、江戸期に大流行した大山詣りでも中心になった神社です。

比々多神社の駐車場に車を停めると、大きな早咲きの桜がありました。

比々多神社の創建は、神武天皇6年と伝えられています。非常に古い歴史をもつ神聖な神社です。源頼朝が妻政子の実朝出産に際し、神馬を奉納されたとされる神社のため、各方面から子宝事始め、そして酒類関係の商売繁盛の大神様として親しまれ崇敬されています。

こちらが鳥居です。正面に拝殿が見えます。その奥が本殿です。

境内に咲く梅が可愛らしかったです。

伊勢原大神宮

比々多神社の参拝を終えた後は、伊勢原大神宮へと移動。伊勢原大神宮は、その名の通り地名である「伊勢原」の由来とされる由緒ある神社です。

伊勢原大神宮の創建は、江戸時代初期、1615年ごろとされています。こんな御由緒があります。

伊勢の国の人・山田曾右衛門と鎌倉の人・湯浅清左衛門が、大山参詣の途中で、一夜の宿を探していたところ、水の音をききつけました。水脈があることを悟り、開墾可能であること知りました。それから、この周辺の開墾に着手したという言い伝えがあるそうです。

この開墾によって、人々が集まるようになり、今の伊勢原の土台ができあがりました。

そこで、この新しい開拓地の鎮守として、伊勢の神宮の神様を勧請し、奉祭することなり、地名は伊勢原と呼ばれるようになったのだそうです。

『伊勢原』という地名は、伊勢神宮と密接なつながりがあるのですね。

本家の伊勢神宮では、天照皇大御神が内宮に、豊受姫大神が外宮に、それぞれ奉祭されているのですが、伊勢原大神宮も同じように、外宮と内宮が別々に奉祭されていました。

外宮から御参りします。

外宮と内宮は会談を登るとつながっていて、中央に巨木が植えられています。シンプルな佇まいですが、とても厳かで神聖な空気が流れています。とても美しい神社だと思いました。

地元神奈川県の観光スポットの伊勢原ではありますが、これまで、あまり深掘りして観光したことはありませんでした。しかし、大山阿夫利神社の参拝、山頂への登山を経験してからというもの、伊勢原という土地の信仰や、歴史ある神社仏閣が興味深いものであることに気づき、沢山ある神社仏閣に訪れてみたいなと思っています。

相模十三社めぐりというものもありますので、地道に周ってみたいですね。

今回、いただいたご朱印です。

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