緑美しい石段と子授け楠
千葉県にある大悲山 笠森寺(笠森観音)は、日本唯一の四方懸造(しほうかけづくり)という建築様式のお寺。延暦3年(784)、伝教大師最澄上人が楠の霊木で十一面観世音菩薩を刻み山上に安置し、開基されたと伝えられています。
笠森観音を含めた、この周囲一帯は遊歩道が整備されていて、散策しながら森の中を歩きながら森林浴ができるようになっています。時間をかけて、周囲の散策するのも気持ちが良さそうです。周辺の山々は県立笠森鶴舞自然公園に指定されています。
今回は、笠森観音の参拝だけにしましたが、次回は散策もセットで訪れてみたいと思います。
笠森観音の入り口には、無料駐車場が用意されています。約50台ほど駐車できます。また、駐車場付近には簡単に食事できるお店もありました。
まずは、石段の参道を登って笠森観音へと。
結構、急な階段ですが、きちんと整備されているので歩きやすく、周りの景色も美しく気持ちが良い参道です。少し歩くと御神木らしき巨木が。『子授け楠』と呼ばれる、大きな楠木です。樹高20m、幹周6.3m。千葉県の巨樹・古木200選になっています。根本をくぐれるようになっており、新緑の美しい季節は、この御神木は圧巻です。
さらに、坂道の参道を進むと二天門が見えてきます。
日本唯一の四方懸造(しほうかけづくり)
二天門をくぐると、正面に笠森観音の観音堂がみえてきます。手前には少しお土産屋さんとカフェがあり、少し休憩できるようになっています。
先に、鐘楼堂で鐘をついてから観音堂へと。石段を登ると鐘楼堂があります。
その後は、早速、そびえ立つ観音堂へと。笠森観音の建築様式は『四方懸造』と呼ばれ、日本ではこの笠森観音のみとされています。明治41年に国宝に指定されており、その後、昭和25年には国指定重要文化財となりました。
崖を利用して建てられた木造の観音堂です。
まずは、入り口で下足を脱いで木の階段を登ります。笠森観音の観音堂は地上から31mの高さに作られています。61本の柱でつくられ、70数段の階段をのぼり、高い観音堂に到着します。
木の階段ですので、キシキシと階段が軋む音は、なんとも奥ゆかしく、大切に保護されてきた文化財の重みも感じられます。
地上31mの観音堂から眺め
観音堂に到着すると、受付で拝観料を支払います。大人は200円・小人が100円です。これらの拝観料は、 御堂や山林の維持に使われます。観音堂本堂は撮影禁止でしたので、観音堂からの眺めと廊下だけ撮影してきました。
御本尊は笠森観音と呼ばれる秘仏(十一面観世音菩薩)。特に、良縁・子授け・安産などのご利益がある御本尊だそうです。御開帳は、午年・丑年の10月〜11月だそう。
緑が美しく、風が通ってとても気持ちが良いです。
しばし、ここでのんびりと風に吹かれて休憩。
この日は、温かい春の陽気に恵まれ、外で過ごすには絶好の行楽日和でした。笠森観音の観音堂からの清々しい空気は、心を整えリフレッシュできる素敵な空間です。
帰りのアクアラインは、GW中につき少し混雑しましたが、ちょうど夕景の時期にあたり、夕景を眺めながら帰路につきました。ぜひ、皆さんもお詣りください。
基本情報
基本情報 | 〒297-0125 千葉県長生郡長南町笠森302 |
宗派 | 天台宗 |
御本尊 | 十一面観世音菩薩 |
URL | http://kasamori-ji.or.jp |
拝観料 | 大人200円・小人100円 |
拝観時間 | 4月〜9月 午前8:00〜午後4:30 10月〜3月 午前8:00〜午後4:00 |
駐車場 | 約50台(無料) |