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青森県下北半島西岸にある景勝地、仏ヶ浦(ほとけがうら)。
古くは仏宇陀(ほとけうた、ほとけうだ)と称した海岸で、海岸沿いに2キロメートル以上にわたり、奇異な形態の断崖・巨岩が連なる海蝕崖地形です。
仏ヶ浦は、国の名勝および天然記念物に指定されています。
極楽浄土を思わせる、その姿は、まるで神秘の秘境。
青森県の主要観光スポットになっています。
\遊覧船でいく仏ヶ浦/
アクセスマップ
景勝地 仏ヶ浦をめざして国道338号線を走ると、『仏ヶ浦駐車場』がありますので、そちらに車を停めて海岸へと徒歩で向かいます。海岸までは、長い長い急な階段を使って降りていきます。この階段は、かなり急で長いので(標高差100メートル)、脚力に不安のある方は注意が必要です。行きは下り階段ですが帰りは登ることになります。
磯まで階段を下ると、白い崖の壁に囲まれた神秘的な海岸が広がります。
この白く美しい岩の壁は『緑色凝灰岩』という岩だそうです。
長い間、海蝕を受けて形成されました。
白い岩の海岸は天然の造形美ですが、歩道などは観光客用にきちんと整備されていますので、歩きやすい遊歩道を歩きながら海際まで出ることができます。
それぞれの奇勝には、浄土のイメージを重ねて「如来の首」「五百羅漢」「極楽浜」などの名がついています。その佇まいは美しく、まるで浄土の姿のよう。うっとりしてしまいます。
また、目の前に広がる海も、碧く美しく澄んでいます。碧い海の中で、ゆうゆうと泳ぐ小魚を見ていると、静かでゆったりと時間が流れ、うたた寝しそうになりました。
観光時の注意事項
- 売店がないので飲み物などはご持参すること。
- 散策の際はスニーカーなど歩きやすい靴が最適。
- 仏ヶ浦の海は水深が非常に深いため波打ち際には絶対近付かない。
- サルやクマが出没する場合がありますのでご注意ください。
- 公衆トイレは桟橋付近の遊歩道沿いにあります。
- 管理棟には午後4時ころまで管理人が常駐しています。(4月20日~10月末日まで)
- 仏ヶ浦へは遊歩道を歩いて行くことも出来ますが、標高差100mの急な坂道が続くため船での観光をおすすめします。
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恐山(おそれざん)は青森県の下北半島の中央部にある霊場。
高野山、比叡山と並ぶ日本の3大霊場の一つです。
最高峰は標高879メートル。
下北半島国定公園に指定されています。
\下北ジオパーク/
アクセスマップ
くねくねとした山道を登り切ると、突然、広くひらけた恐山の山門に到着します。霊場入口からみる風景は、低い山々に囲まれた無垢の世界のようです。「何もない」という表現がピッタリで、霊場独特の雰囲気が漂います。
車を降りると、強い硫黄臭が鼻をつきます。数分間かいでいると、ほのかに頭痛がしてくる気がしました。これは、有毒ガスによる軽い中毒症状だそうです。少し我慢していると、自然に慣れてきました。
そこは、静かで研ぎ澄まされた空気をたたえた魂を感じます。
無垢な世界に、そこだけ鮮やかな山門が美しい。
山門
入り口で入山料を払い、さっそく参道へと向かいます。
- 開山:5月1日〜 10月上旬(6:00 ~ 18:00)/10月上旬 〜 10月31日(6:00 ~ 17:00)
- 入山料:500円(入山受付は終了時間の30分前まで)
- 問合せ:恐山寺務所 TEL 0175-22-3825
山門をくぐると、小さな小屋のようなものが見えます。まるで、昭和の時代の山村の小学校のようですが、そこは、温泉だそうです。恐山の霊場内には数種類の温泉が湧いていて、参拝客は無料でその温泉が利用できます。湯治場としても有名な温泉です。
恐山の開祖は慈覚大師円仁です。862年に、「東へ向かうこと三十余日、霊山ありその地に仏道をひろめよ」という夢のお告げに従い、辿り着いたのが恐山だと言われています。参道に立つ立派な門は鮮やかで、無垢な風景を着色するように佇んでいます。
鮮やかな門をくぐり先に進むと、とつぜん風景が一変します。
そこは火山地帯のゴツゴツした岩場のような山肌で、とても歩きにくい山になっています。スニーカーでも滑りやすいので、足元に注意しながらゆっくりと登っります。火山性ガス(亜硫酸ガス)が充満しているので、硫黄臭がいっそう強くなってきました。
山からみた山門の風景です。すごく幻想的で美しい風景。
ざらざらした感触を感じながら、石の積まれた山道を奥までゆっくりと進みます。
山道には、石が積まれた数々のお地蔵さんを参拝していきます。それぞれのお地蔵さんやスポットには名前がついていました。
無間地獄 三途の川 賽の河原 胎内巡り
など、人間の世界と死後の世界をつなぐような名前がついています。石の造形が、それぞれの世界観を表しているため付けられた名前のようでした。
また、お地蔵さんの周りに積み上がっている石は参拝者が積み上げたものです。勝手に移動してはいけないのだそう。亡くした人を思い供養する多くの人々の大切な思いが伝わってきます。
硫黄臭をかぎながらゴツゴツした岩場をひとめぐりすると、美しいエメラルドグリーンの湖が見えてきます。ここまでくると、いつの間にか頭痛もおさまり、硫黄臭に慣れてきました。
この湖はカルデラ湖で宇曽利湖(うそりこ)といいます。
まるで極楽浄土をイメージしたかのような美しい穏やかな湖です。「うそり」とはアイヌ語の「うしょろ/窪地」で、これはカルデラを意味します。ゴツゴツした火山岩の地獄という名のつく岩場をめぐった後でひろがる湖は、死への恐れを吸い込むような安らぎを感じました。
私たちが暮らす『生』の世界から、ゴツゴツとした無垢の世界『死』の世界への誘い。火山岩と美しい湖が一緒に共存する姿は、まさに霊場たる要素をすべて取り揃えた風景です。
恐山は地蔵信仰の山です。
地蔵菩薩 (じぞうぼさつ)は、サンスクリット語ではクシティ・ガルバ。クシティは「大地」、ガルバは「胎内」「子宮」の意味で、意訳して「地蔵」とされています。恐山の地蔵菩薩の存在は、人類の「母」のようです。その懐に抱かれているようで、いつの間にか心が研ぎ澄まされていくようでした。沢山の人々の鎮魂への祈りがつまった、神秘的で静寂に包まれた霊場でした。
人はみな
それぞれ悲しき過去を持ち
賽の河原に小石積みたり
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青森県弘前市にある弘前城。
弘前城の天守閣は江戸時代に建てられた現存天守で、国の重要文化財に指定されています。江戸時代には津軽氏が居城し、弘前藩の藩庁が置かれていました。
また、弘前城を取り囲むように広がる弘前公園は桜の名所。桜の季節には見事な桜と天守閣の美しいコラボレーションが観られます。
アクセスマップ
はじめて弘前城に訪れたのですが、桜の見頃がずれてしまい、ソメイヨシノが散ってしまっていました。でも、公園にはさまざまな種類の桜があるので、数々の山桜を愛でることが出来ます。
こちらは、現存するソメイヨシノでは日本最古といわれる木です。大事そうに手入れされた最古のソメイヨシノは、桜の季節を過ぎてもその重厚な存在感を放ちます。
日本最古のソメイヨシノ
日本には桜の名所と言われるお城が数多くありますが、弘前城の桜は特別な名所でもあります。
通常、ソメイヨシノは成長が早く寿命が60年〜80年とされています。
しかし、弘前公園には樹齢100年を越すソメイヨシノが300本以上もあります。これらは桜の木の管理技術が高い事をあらわし、多くの専門家から管理技術が日本一と称賛されています。
また、49万2000平方メートルの広大な敷地の弘前公園には、シダレザクラやヤエザクラなど52種、約2600本の桜があります。
これが、桜の名所といわれる所以です。
見頃を終えた弘前公園ではありましたが、そのせいか混雑することもなく、静かで東北らしい空気が流れていました。
門からほ天守閣方面に向かうと岩木山が見えてきます。
岩木山の標高は1,625メートルです。
岩木山は青森県の最高峰の山。
日本百名山および新日本百名にも選定されています。
山の形が富士山に近いため、地元では『津軽富士』とも呼ばれます。弘前公園から眺める岩木山は、壮大で凛とした姿でした。
ちょうど岩木山を一望できるスポットで3人の若者が津軽三味線を演奏していました。岩木山をバックにさくら吹雪舞い散るなかでの津軽三味線は実にロマンチックでした。しばし、3人のセッションに聴き惚れ、時が過ぎるのを忘れてしまいました。
非日常空間というのは、こういうシーンを言うのでしょうね。心が穏やかに調整されていく感じがします。
岩木山を眺めた後は、現存天守である天守閣へと向かいます。桜の季節は混雑するようですが、とくに並ぶこともなくスムーズに入れました。
思ったよりこじんまりしていて、少し驚きます。
現存天守ではありますが、中はかなり補修されていて古さはあまり感じません。
私が行った時には、数年かけて天守閣が別の所に移動するための準備中だったようで、お堀のお水を抜いて工事が着々と進んでいました。工事の事は知っていたので、『まさか足場とかが組まれているのかな?』と心配でしたが、安心しました。お城の雰囲気は崩されていなかったので良かったです。
弘前城を探索したあとは『津軽藩ねぷた村』でねぷた祭りの歴史に触れてみました。
青森のねぷたには3種類あります。(青森、弘前、五所川原)私たちが、すぐイメージする『ねぷた』は『青森の平たいねぷた』です。『弘前のねぷた』は扇型の大きな『ねぷた』なのだそうです。
津軽地方は7月末頃になって、ようやく梅雨があけます。そして、お盆過ぎには、すでに冷たい秋風が吹き、あっという間に夏が過ぎていきます。短い夏を精一杯楽しみ、過ぎ行く夏をお囃子と大きなねぷたで惜しむお祭り。これが、青森のねぷた祭りです。
とても情緒的で、本州最北端である青森の夏の刹那が感じられますね。夏が短く冬が長い青森の人たちの、瞬間のエネルギーが塊となった、ほとばしるお祭りです。
桜の時期がちょっとずれていたせいでしょうか。弘前はゴミゴミした人並みもなく、穏やかな空気が流れていました。弘前公園と津軽藩ねぷた村で聞いた津軽三味線のレトロな音色が、いつまでもこだまするようなひと時でした。
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黒石温泉郷落合温泉 花禅の庄
弘前市街より十和田湖に向かう、山裾に建ち並ぶ温泉宿。黒石の奥座敷落合温泉は単純泉で無色透明、皮膚病やリュウマチ神経痛に効くと言われており、アトピーや冷え性、美肌の湯です。
\弘前城から車で38分/
汗だくの真夏の夜に、鮮やかなねぶたが駅前の大通りを練り歩く。
青森ねぶた祭りは情熱的だ。
闇夜に浮かび上がるねぶたの迫力。
様々なデザインのねぶたが、次から次へとやってきて、そのたびごとに観客は大きな歓声をあげる。
青森ねぶた祭はとは、七夕祭りの灯籠流しの変形なのだそうだ。
その起源は定かではない。
奈良時代(710年~794年)に中国から渡来した「七夕祭」と古来から津軽にあった習俗と精霊送り、人形、虫送り等の行事が一体化して、紙と竹、ローソクが普及されると灯籠となり、それが変化して人形、扇ねぶたになったと考えられている。
青森のねぶたには、青森、弘前、五所川原と3種類。
その中でも特に有名なのが、この青森の平たい『ねぶた』。
初めて青森ねぶたを生で観たが、日本の夏祭りとしてはピカイチに素晴らしいと感じた。
巨大なねぶたが闇夜に浮かび上がり練り歩く迫力も力強いが、『ハネトの大乱舞』もすごい。『ハネト』とは、ねぶたの合間に登場する踊り子で、誰でも参加できる。(ただし、正装で踊ることが条件)
『ラッセーラー ラッセーラー ラッセーラッセーラッセーラー』
という掛け声で、お囃子にあわせて踊るのが『ハネト』。
暑い夏の夜に汗だくで踊る『ハネト』は情熱の塊だ。
津軽地方は、7月末頃にようやく梅雨があける。
そして、お盆過ぎには冷たい秋風が吹く。
つまり、青森の夏は短いのである。
短い夏を精一杯楽しみ、過ぎ行く夏を惜しみながら、お囃子と大きなねぶたで楽しむ。
青森のねぶた祭り。
『ハネト』とねぶたが情熱的な理由がここにある。
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