デートスポットにぴったりの石廊崎
伊豆半島の最南端、南伊豆町にある石廊崎（いろうざき）。
年間を通して、風速10mを超す風が吹くことから、戦前から測候所が置かれており、気象観測の要所とされてきた所です。現在は無人化されていますが、気象計測の歴史は明治時代に遡ります。
南伊豆町といえば、日本の有名な観光地の一つ。
伊豆急下田駅を拠点に、ペリーに関連した観光スポットはじめ、白い砂浜の弓ヶ浜ビーチなど、十分観光が楽しめるお土地柄であることで知られています。
そして、『石廊崎』もその一つ。
石廊崎といえば、断崖絶壁の中腹に建てられた幻想的な石室神社があり、岩場に熊野神社の祠が設置され、縁結びの神様として有名です。
さらに、真っ白な石廊崎灯台を通りぬけ、伊豆の美しい海を見ながら歩く参道からは、日暮れころには見事な夕陽が観られます。
つまり、デートスポットの条件をみたした、すべての要素を兼ね備えた、ステキな風の岬が石廊崎なのです。
参道までの森林浴
石廊崎までの道のりは、ちょっとした山道のトレッキングから始まります。
麓の駐車場には、役行者の銅像があります。その銅像の隣の、白い階段を登って山道に入ります。山道とはいえ、実に綺麗に整備された遊歩道ですので、歩きにくさは全くありません。最初こそ、若干急な坂道が続きますが、よほど体調が悪くなければ、さほど苦労せずに登れます。（ただし、そこそこ上りは急なので誤解の無きよう。）
石廊崎までの山道は、（駐車場から）往復で３０〜４０分。片道２０分くらいですので、最初の上り坂さえクリアすれば辛くないです。
遊歩道は、落葉樹などの木々に囲まれていますので爽快です。車の音も電車の音も、全く聞こえません。鳥のさえずりと風に木の葉がぶつかる音くらいしかしませんので、気持ちが穏やかになります。雑踏から離れ、リラックスできる山道は贅沢な空間です。
ちょうど半分くらい歩くと、石室神社の鳥居が見えてきます。ここには、お手洗いもありますので便利です。とても綺麗にお掃除された公衆トイレでした。一礼して、鳥居をくぐります。
真っ白な灯台 石廊崎灯台
さらに先を進むと、石廊崎灯台が見えてきます。
この灯台は「あなたが選ぶ日本の灯台50選」にも選ばれている灯台だそうです。日本の灯台の父と言われたリチャード・ヘンリー・ブラントンが手がけたものなのだとのこと。
灯台好きの私としては、真っ白な灯台が見えてきただけでテンションがあがります。
しかも、この灯台からこの先にある石室神社の参道がはじまります。なんて厳かなんでしょう。すてきです。
灯台を左手にして参道を進むと、突然、碧い海が開けてきます。
外海に面した遊歩道は実に爽快で、心地良い風と暖かい日差しが気持よく、ずっとボーッとしていたくなります。
石室神社（いろうじんじゃ）までの参道は、行きは下りで、帰りは上りの階段になっています。海を見ながら歩くせいか、そこそこ長い階段も苦ではありません。ただし、歩きやすく整備されている遊歩道ですが、片側は断崖絶壁なので、くれぐれも小さいお子さんや、スマフォなどを落とさないような注意は必要です。
鎮海守護・学問・縁結びの神 石室神社
軽くカーブした階段を下ると、いよいよ石室神社にたどり着きます。
断崖絶壁の中腹にある石室神社は、壮大な海を眺めるように自然に溶けこむように佇んでいました。引いてみると、如何に自然の中の神社であるかがよくわかります。山岳信仰の神社ですので、山全体が神様になっているようでした。
石廊崎は伊豆の最南端に位置するため、風が強く波も荒く隠れた岩礁も多いことから、昔から航海者が最も警戒する危険な場所でした。そのため、この石廊崎の岸壁に鎮座し、海上安全や産業振興の神として、崇められてきたのが石室神社です。
創立は定かではありませんが、５世紀頃ではないかと言われています。さらに、石室神社から伸びている岩場の展望スポットには、熊野神社の祠がまつられています。
これは、縁結びの神様として、すごく有名な熊野神社です。
激しい雨風にさらされる、最も気象条件の悪い場所にある祠なので、ここで誓った縁は切れにくい、みたいな意味合いもあるとか無いとか。（笑）でも、この展望スポットは、まさに伊豆半島の最南端であり、外海がきれいで、地球が丸く見えました。
帰りは、参道が登りになります。
でも、若干、傾き始めた太陽と輝く海を見ながらのぼるので、全く辛さは感じません。お詣りしたあとで、ちゃんとご朱印をいただいて帰りました。
数ある神社の中でも、ここの神社は５本の指に入るほどオススメの神社です。ぜひ、縁結びの願掛けもかねて、お詣りくださいませ。
御朱印をいただいた神社
住所： 〒415-0156 静岡県賀茂郡 南伊豆町石廊崎9
電話:0558-62-0141
