保護猫の里親になり、子猫を迎い入れる時に気になるのが、飼育にかかわる費用です。猫の飼育に必要な費用(コスト)といえば、フードをはじめ、給水器や爪とぎ、猫用トイレなどのグッズ類、ベッドやキャットタワーなどの備品などがありますが、動物病院の費用というのも想定しておかなければなりません。
今回のブログでは、私が保護猫を迎い入れてから1年間、動物病院の費用として、どれくらいかかったかについてまとめてみたいと思います。
我が家では、生後3ヶ月と1.5ヶ月の子猫を保護猫シェルターから引き取りましたが、1匹分の費用の概算をまとめておきます。(一匹は目の問題があったので、通常よりも、少し動物病院に通った頻度が多かったから)
ちなみに、我が家の保護猫についてはこちらを御覧ください。
子猫を迎い入れた時に、まずはじめに考えなければならないのが、ワクチン接種です。子猫のワクチン接種は生後2ヶ月から接種可能です。
我が家の子猫のココは、1.5ヶ月で引き取ったので、2ヶ月になるまで待ちました。
子猫のワクチンは3種混合ワクチンと5種混合ワクチンがありますが、うちの子猫たちは、3種混合ワクチンを打ちました。まずは、生後2ヶ月目に1回目の接種、その後、3ヶ月目に2回目、4ヶ月目に3回目と、1ヶ月おきに合計3回のワクチンを接種しました。
3種混合ワクチン:
猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウィルス感染症(3タイプ)、猫汎血球減少症
ちなみに、子猫のワクチン接種は、万が一、接種後アレルギー反応がでてしまった場合、その後、動物病院での処置が必要になります。よって、接種後6時間は、子猫の体調に変化が無いか観察する必要があります。なので、ワクチン接種は午前中の早い時間帯に接種してもらいましょう。6時間経過しても、何も問題なければOKです。
また、ワクチン接種後は、あまり走ったり運動しないように安静にする必要があります。(体温があがらないように)子猫のワクチン接種は、接種後、翌朝まで終日子猫と一緒にいられる日に接種しましょう。
我が家の子猫たちも、ワクチン接種後は、少し熱があるのか、おとなしくハンモックで寝ていました。アレルギー反応はでませんでしたので、翌朝には普通に戻りました。
我が家の子猫は、2匹目のココが保護猫シェルターから来たばかりの頃、くしゃみと鼻水を連発するようになってしまい、猫風邪を発症してしまいました。
猫風邪はウイルス性の病気なので、自分の免疫力で治すしかありませんが、目などに合併症を患ってしまうリスクがあるので、できるだけ早めに動物病院を受診しました。
動物病院では、抗生物質と炎症を抑える2種類の目薬と、風邪の諸症状を抑える飲み薬を処方してもらいました。
目薬は1日3回ほど。
飲み薬は、朝と夕方の2回の内服でした。
錠剤の薬を投薬用のチュールに混ぜて飲ませました。
また、免疫力を高めるため、「インターフェロン」という注射を2回接種しました。
猫風邪は、早めに動物病院を受診すると、すぐ治ってしまいます。我が家の子猫たちも、3回程度内服すると、諸症状がなくなり元気になりました。
子猫を迎い入れたら、とにかく、すぐかかりつけの動物病院を決めて受診するしたほうが良いでしょう。その際、まずは検便をしてもらうのがおすすめです。特に、我が家は保護猫をもらいうけました。野生の母親から産まれたりすると、便の中によからぬ虫がいたりします。
必ず、一番最初に、検便をしましょう。
検便は、できるだけ動物病院に行く直前の便を持っていくのが良いのですが、いつ便が出るかわからないので、念の為、前日に出たものをラップに包んで乾燥しないようにしてストック。動物病院に行く当日に出れば、そちらと差し替えます。
なんと、保護猫ココですが、最初の検便で便の中に「コクシジウム」がいることがわかってしまいました。そのため、すぐにコクシジウムを消すための投薬治療が必要になりました。
コクシジウム症とは原虫による感染症。猫同士で感染し、人に感染することはありません。コクシジウム症は、子猫を沢山飼っているペットショップや施設などでの感染率が高いそうです。保護猫ココは、もしかしたら保護猫シェルター内で感染したかもしれません。
コクシジウムは、駆除せずにそのままにしておくと、免疫力のない子猫だと、下痢をしたり血便がでたりして具合が悪くなる可能性があるそうです。できるだけ早めに駆除する必要があります。
ただ、我が家には、もう1匹の保護猫レオが一緒にいて、トイレも共同で使っているため、ココからレオに感染る可能性がありました。そのため、レオも一緒に治療することになりました。
コクシジウム症の治療は、2週間おきに、お腹の虫をなくすためのシロップを内服します。動物病院にて検便をしてもらい、コクシジウムが存在していたら、獣医師にシロップを飲ませてもらいます。
2週間後、再度、検便を持参。
またコクシジウムが存在していたらシロップを内服。
ココの場合は3回目の検便でようやくマイナスになりました。
最後に、念の為、シロップを投薬し治療は完了。(偽陽性の場合があるため)
その後、1ヶ月後に、もう一度調べてもらいましたが、マイナスでした。
コクシジウムのお薬は甘いシロップなんだそうです。猫は、甘い味が苦手なので、少し嫌がるかもしれません。そのため、私は確実に内服させるため獣医師に飲ませてもらいました。
コクシジウム症と診察された場合、家の中に複数の猫がいたら(多頭飼育)、トイレをシェアしたり、お尻をなめ合うことで、他方の猫にも感染することがあります。運良く、我が家ではレオは感染しませんでしたが、できるだけトイレ(共用トイレ)はきれいにしておくことが必要になりました。便の処理は丁寧にし、できれば、熱湯をかけると良いそうですが、プラスチックのトイレの場合、劣化してしまうので、蒸気のスチーマーなどで殺菌するのが良いそうです。
コクシジウムがマイナスになるまで、便のたびにキレイに洗うようにしました。
子猫が生後6ヶ月になったら、去勢手術が必要になります。
もうちょっと早い月齢で手術をする猫もいるようですが、私が通っている動物病院の先生は、乳歯が残っている場合、抜歯もしなければならないので生後6ヶ月過ぎたら去勢手術をすると言われました。
去勢手術は、前日の晩御飯は21時まで済ませ、そこからは絶食。手術当日は、朝の8時以降は絶飲食になります。万が一、絶飲食が守れなかった場合、手術は延期になるので、必ず厳格に守るようにします。
通っている動物病院は、手術の予約も1ヶ月待ちなので、なんとしても決められた日に手術をうけられるようにしました。そうしないと、6ヶ月を過ぎてしまうと、徐々にスプレー行為(マーキング行為)が始まってしまうからです。
スプレー行為は去勢手術をすればおさまりますが、中にはスプレー行為が癖になってしまう猫ちゃんもいるようですので、できればスプレーが始まる前に去勢手術をしたほうが安全です。
去勢手術の時は、一晩、動物病院にお泊りになります。麻酔から覚めるのが遅い猫ちゃんもいるそうですので、少し遅めにお迎えの方が良いようです。手術前後、動物病院でご飯は出してくれますが、ほとんど食べられません。
家に連れて帰った途端に、パクパクとご飯を食べていました。
手術後は4日間、抗生剤の内服が処方されます。お薬代は去勢手術費用に含まれていました。
雄猫の場合、去勢手術後はほとんど傷をなめたりしないので、エリザベスカラーなども不要です。ただし、多頭飼育の場合、他の猫が手術部位をなめたりする事があるので、できるだけなめさせないように隔離する必要があります。
レオとココの場合、レオがココをなめる事はあるのですが、ココの患部をなめる様子がなかったので、特に隔離することはありませんでした。ただ、夜寝る時は人の目が行き届かないので、できれば隔離して寝かせたほうが良いでしょう。(傷が治るのが1週間くらい)
去勢手術の際には、一緒に血液検査をしてもらいました。血液検査で全身状態の異常を早期発見できますのでおすすめです。万が一、手術前の血液検査に異常がある場合、去勢手術は中止になります。運良く、ココは問題なかったので、そのまま去勢手術となりました。
血液検査は1年に1回程度、行ったほうが良いそうです。
去勢手術の時に一緒にやってもらうと良いと思います。
最後に、番外編ですが、検便の他に尿検査もしてもらった場合の費用も載せておきます。
子猫の場合、去勢手術が終われば、ほとんど動物病院に行くことは無いと思います。なので、できるだけ健康な状態を維持できるよう、食事や水分接種に気を配って飼育するのが良いと思います。
また、年に1回は健康診断も必要だと思いますので、健康診断については、また今度ブログにまとめます。