1250年以上の歴史
神奈川県小田原市にある飯泉山 勝福寺は、坂東三十三観音霊場第五番札所。真言宗東寺派の寺院であり、1250年以上の歴史がある趣き深いお寺です。
先日、札所めぐりで訪れました。
住宅街の中にある寺院ですが、勝福寺の周りだけは緑深く、すこぶる静かで、厳かな雰囲気ただよう寺院でした。
仁王門前に広い駐車場があり、参拝者は自由に停められるようになっています。仁王門には、二体の仁王像が。こちらの仁王門はもともとは茅葺きだったものを銅板葺に建て替えられました。ただし、形は昔のままを保ちつつ建て替えられたのだそうです。
美しいサルスベリ
仁王門をくぐると、美しいピンクのサルスベリの花が目に止まりました。残暑で照り返す暑い太陽の日差しの中、ピンクのサルスベリの花が美しいですね。その奥に観音堂が見えます。
見事な大銀杏
サルスベリの木の隣には青銅製の手水鉢がありました。こちらは市の重要文化財に指定されています。ただし、野鳥の被害があるようで、現在はお水ははられていませんでした。
そして、勝福寺には象徴とされる大銀杏があります。県の天然記念物に指定されています。この大銀杏は樹齢700年といわれる巨木で、秋には見事に色づくそうです。
神社仏閣に銀杏が植えられているのは、銀杏の葉は水分を多く含んでいるため、燃えにくいという特性をもっています。昔から神社仏閣で火災が起こると、その消火が難しいという事から、銀杏の葉が火災の広がりを抑えてくれるという意味で銀杏が植えられると言われています。
秋には美しい紅葉が観られ、一石二鳥ですよね。
こちらが観音堂。鑑真和上から孝謙天皇に献上された僧道鏡が十一面観音像を安置したことが始まりで、その後830年に現在の地に移されました。
小田原城築城の際には、鬼門を守護する道場とされたそうです。その後も、小田原城主が手厚く保護してきたという歴史があります。
ご本尊は秘仏であり、33年に一度の御開帳となります。
そのほか、境内には二宮尊徳像、水向十三佛、八幡神社などがあります。二宮尊徳が14歳の時、旅僧の訓読する観音経を聞いて発心したという伝説が残されています。(参考:ウィキペディア)
第五番札所 飯泉山 勝福寺は、樹齢700年の巨木(大銀杏)とピンクのサルスベリの花が美しい、静かで厳かな雰囲気の小寺でした。ぜひ、ご参拝ください。
基本情報
名称: | 勝福寺(飯泉観音) |
住所: | 〒250-0863 神奈川県小田原市飯泉1161 |
電話: | 0465-47-3413 |
御開帳: | 33年に一度(秘仏) |
見どころ: | 樹齢700年の大銀杏が見どころ。秋の紅葉シーズンがおすすめ |