もつ煮の永井食堂
先日は、群馬県にある水澤観音こと水澤寺にお詣りに行ってきました。水澤寺は坂東三十三観音 第十六番札所で、群馬県渋川市伊香保町にあるお寺です。近くに伊香保温泉があるので、温泉とセットでめぐるのもいいですね。
水澤寺にお詣りに行く前に、お昼ごはんを食べてから参拝したかったので、群馬県では評判のB級グルメのお店『もつ煮の永井食堂』に立ち寄りました。
群馬県のグルメスポットでネット検索したら出てきた所なのですが、群馬県人なら知らない人はいないほどの有名店です。特にお昼時は行列ができるので、少し早めに行くほうが良いようです。
この日は、ランチ時に少し重なってしまったので、お店に入る前に少し並びました。しかしながら、カウンターのみのお店ですので回転は早いです。駐車場に車を入れられるようだったら、行列にひるむことなく並んだほうが良いと思います。
こちらが『永井食堂』です。駐車場もほぼ満車でしたが、ギリギリ停められました。
有名店ではありますが、とにかく店内は狭いです。(笑)背もたれなしの椅子のカウンターしかありません。一人分のスペースが狭いので、冬場はコート類は予め脱いで、車において入った方がいいです。なので、寒い日は並ぶの辛いかも….
狭くて回転の早い店なので、食券システムなのかと思いきや、恐らくオーナーさんらしき女将が一人でオーダー関係は切り盛りしています。そして、その手際の良さは天下一品!完璧なオペレーションで、常に満員の店内のお客のオーダーをコントロールしています。なので、初めて行かれる方は、基本的な事は覚えていった方がスムーズです。現場であたふたすること無く食べられます。
- メニューが少ないです。並んでいる間に決めておきましょう。メニューは以下の通り。また、お客さんのほとんどが『もつ煮定食』をオーダーしていました。
http://www.cm-tokyo.com/nagai/menu.html#info - <メニュー>
もつ煮定食(普通) 590円
もつ煮定食(大) 770円
もつ煮 340円
目玉焼き定食 540円
納豆定食 490円
ラーメン 320円
目玉焼き 260円
奴 120円
納豆 80円
おひたし 70円
ビール(大ビン)500円
日本酒(一合)320円 - もつ煮定食は、もつ煮、ご飯、お味噌汁、お新香がついてきます。さらにはご飯の量が3パターンあります。ライス(普通)は普通のお店の大盛りの量、ライス(小)は普通のお店の普通盛りくらいの量、レディースは普通のお店の半ライスの量です。
私は知らなかったので、間違ってライス(小)を頼んでしまいました。当然、食べきれなかったのですが、残ったご飯は女将が特別におにぎりにして持たせてくださいました。(ありがとうございます)自分の食べられる量を注文しましょう。ちなみに、単品のもつ煮にも普通盛りと大盛りがあります。 - 一人分のスペースがとても狭いので、定食のお膳は横にしてはいけません。縦にして食べます。写真撮影の時だけ特別に横にさせてもらいました。
- 食券が無いので食べ終わったら現金会計です。とても、『PayPayで…』とか『Suicaで…』とかは言えませんでした。(笑)多分、現金決済のみです。また、回転が早いお店ですので、できるだけお釣りの無いように、ピッタリの現金を用意しておいたほうがいいです。さっとオーダーして、さっと食べて、さっと帰るという感じ。
【営業時間】 | 平日 9:00~18:00(ラストオーダー 17:45) 土曜日 9:00~15:00 |
【定休日】 | 日曜・祭日 |
【備考】 | ※都合により、早仕舞いや休業する場合があります ※年末・年始、ゴールデン・ウィーク、お盆は休業 |
【住所】 | 住所 〒377-0201 群馬県渋川市上白井4477-1 電話:0279-53-2338 FAX:0279-53-4008 |
お味は、とてもシンプルな味付けで、もつが柔らかかったです。最後は、スープをご飯にかけて食べている方も多かったです。基本的にご飯と一緒に食べる味付けになっています。安いし美味しいし、群馬県の有名店なのは納得!
水澤寺(水澤観音)の創立と五徳
さて、食後は水澤観音こと水澤寺へと移動しました。ここからは、水澤寺について書いていきます。
水澤寺はその歴史は古く、創建は推古天皇の時代、1,300年余前と言われる歴史あるお寺です。
水澤寺は五徳山という山号をもちますが、これは水の5つの徳をたたえる『五徳』が由来となっているのだそうです。五徳とは下記の5つ。
<五徳>
1.常に己の進路を求めてやまざるは水なり
坂東巡礼 三十三観音と心の法話,坂東札所霊場会監修,電気情報社,2014
2.自ら活動してほかを動かすは水なり
3.障害に逢ってその勢力を倍加するは水なり
4.自ら清くして他の汚濁(おじょく)を洗いしこうして、清濁併せいるは水なり
5.洋々として大海を充たし、発しては雲となり雨と変じ凍っては玲瓏だる氷雪と化して、その性を失わざるは水なり
世の中の苦悩を除き、生命を生かそうとする観音精神から出たものなのだそうです。
水澤寺の創立は推古天皇の時代です。今から数えて、1,300余年前ということになります。ご本尊は十一面千手千眼観世音菩薩で秘仏となっています。言い伝えでは、伊香保姫が義母に殺害されそうになったときに念仏仏が現れ姫を救いました。このことから伊香保姫が感謝し、その御仏を祀ったのが水澤寺の始まりなのだそうです。
水澤寺の観音堂
石段を登ると仁王門が見えてきます。駐車場側からいくと仁王門を通らないので、少し歩いて仁王門まで移動したほうが良いと思います。こちらが仁王門。この日は紅葉の最後の方で、黄色く色づいた銀杏の歯が黄色い絨毯のようで見事でした。
仁王門は1787年の建立、2体の仁王尊と風神、雷神が納められています。
黄色い銀杏で埋め尽くされた石段が綺麗でした。
仁王門を通り登りきると正面に観音堂が見えてきます。秘仏であるご本尊、十一面千手千眼観世音菩薩は人々の苦を一切救ってくださる観音様なので『融通観音』とも呼ばれています。
こちらが観音堂です。
観音堂の色彩はとても見事で美しいものがありました。『融通観音』というお名前からも懐の深さを感じられる佇まいです。
水澤寺の六角堂
この観音堂の右手にあるのが六角堂です。こちらは回転式のお堂で、中には6体の地蔵尊が六角輪転の台座に安置されています。これはチベット仏教のマニ車と同じで、経蔵を回すことで中に収められた経典を読んだことになり、ご利益を受けられるという事です。
この六角堂は別名『開運六地蔵尊』とも言われ2階建てになっているお堂は、1階に地蔵尊、2階には大日如来が祀られています。
この六地蔵は左回りに3回まわすと運が開けると言われていますので、ぜひ3回まわしましょう。この六角堂が建てられたのは江戸時代の頃なのだそうです。
また、この六地蔵を回すことで得られるご利益は現世での開運だけではなく、亡くなった後にもより良い世界に生まれ変われるというご利益もあるそうです。
建物は群馬県重要文化財に指定されています。
水澤寺の十二支の守り本尊
また、六角堂の右側には十二支の守り本尊があります。十二支ごとに仏様が安置されていますので、自分の干支の仏様にお線香をたてることができます。
また、水澤寺は山号である『五徳』にあるように水をたたえるお寺です。境内のあちらこちらには、美しい清浄な水が湧いており、清らかな空気が感じられます。
水澤寺の鐘楼と観音杉
また、境内には鐘楼があり、参拝時に鐘をつくことができます。ありがたくつかせていただきました。鐘楼のあるお寺では、必ず鐘をつくことができるとは限りません。こちらではつかせていただく事ができますので、参拝の前に鐘をついてお詣りします。(鐘を先につくのが正式な参拝ルールです)
また、観音堂の左側には水澤の観音杉がありました。こちらの杉は『水沢の観音杉』と呼ばれており、渋川市指定天然記念物です。樹齢は約700年と推定されおり、周囲5.14m、高さ28m。近くで観ると圧倒されます。
水澤寺の飯縄大権現(いづなだいごんげん)
また、水澤の観音杉の向かいには飯縄大権現(いづなだいごんげん)へと向かう84段の急な石段があります。この急な階段を登って頂上にある社まで。
結構、急な石段なので途中で息切れ….
こちらが飯縄大権現です。水澤寺の鎮守は飯縄大権現(いいづなだいごんげん)で、大権現は開帳していないのだそうです。
一通り参拝したあとで、御朱印をいただき駐車場へと帰路につきました。駐車場から境内までの間には、いくつかお店が並んでいますので、こちらでお土産などを買うことができますので、ぜひお立ち寄りください。
水澤寺は『五徳』からくるように、美しい湧き水をたたえる綺麗なお寺でした。美しい水を見ているだけで、空気も美味しく感じられます。参拝者で混雑することもなく、ゆっくり境内を回ることができますので、心が落ち着きます。
ぜひ、皆様もご参拝ください。
住所 | 〒377-0103 群馬県渋川市伊香保町水沢214 TEL:0279-72-3619 |
宗派 | 天台宗 |
ご本尊 | 十一面千手千眼観世音菩薩 |
URL | https://mizusawakannon.or.jp |
時間/拝観料 | 8:00〜17:00 |
注目 | 必ず六角堂では、左回りに3回まわしてみましょう。 銀杏が見事なので、紅葉の季節もおすすめ。 |
駐車場 | あり(無料) |
御朱印
<参考>
※1:坂東巡礼 三十三観音と心の法話,坂東札所霊場会監修,電気情報社,2014
※2:御朱印でめぐる 関東の百寺 坂東三十三観音と古寺,ダイヤモンド社,2017