大谷石の歴史を学ぶ資料館
栃木県宇都宮市大谷町にある大谷資料館は、地元で採掘される大谷石の採掘の歴史がわかる資料館です。2万平方メートルにも及ぶ巨大な地下空間には、大谷石採掘の歴史がわかるような展示物が掲示されており、見学することができます。
地下にある巨大空間は深さは30m〜60m。
常に坑内の平均気温は8℃前後という涼しい空間です。そのため、夏場でも冷気が漂う地下空間で過ごすことができ、真夏の暑い日に、避暑をかねて遊びにいってきました。
大谷石資料館は今回で2回目ですが、いつ来ても、坑内の幻想的な雰囲気に圧倒されてしまいます。なんと、数年前に訪れた時と比べると、少し改装されていて、ちょっとオシャレなスポットになっていました。
まずは、駐車場に車を停めて、大谷石資料館までの入り口まで少し歩きます。すでに、時折、涼しい風が吹き込んできて、ちょっとヒヤッとするエリアも。大谷石資料館は、山の中にあるので、住所を入力してカーナビにいれると、違う所に出てしまうことがあるそうです。(〒321-0345 栃木県宇都宮市大谷町909)
電話番号か施設名で入力する必要があるそうです。ご注意ください。
入り口はトイレとお土産スポット
大谷石とは栃木県宇都宮市大谷町付近一帯から採掘される、流紋岩質角礫凝灰岩の総称です。資料館入り口には、露出された切り立った岩盤が見られます。その大きさは巨大で、そのスケールの大きさに圧倒されます。
入り口にはトイレがありますので、ここでトイレに行ってから中に入ったほうが良いです。資料館内にはトイレはありませんのでご注意を。
また、入り口前にはオシャレなカフェとお土産ショップがありました。以前に訪れた時よりも、とてもオシャレにリニューアルされていました。こちらで軽い食事やスイーツが食べられます。
この先が入り口です。
入り口で入場券を購入して坑内に入ります。料金は下記の通り。
大人 | 800円 |
子供 | 400円(小・中学生) |
団体(大人) | 700円 |
団体(子供) | 350円(小・中学生) |
入り口の脇にある資料展示室も自由に見学できますので、ぜひ入ってみて下さい。
ここが坑内の入り口です。ここから一気に、地下30メートルまで階段にて下っていきます。
坑内を散策
階段を一段一段下るごとに空気が冷たくなっていきます。外はめまいがするほどの暑さと湿度でしたが、まるで秋の涼しさです。
階段の一番下まで落ちると、手堀り時代のツルハシのあとが岩肌に残る姿が見られる巨大な空間が広がります。
本来であれば、真っ暗な地下空間になりますが、所々にスポットライトが設置されており、とても幻想的な地下空間になっています。そのため、この地下空間ではコンサートや美術展、教会などとして利用されています。
大谷石の採掘が本格的に始まったのは江戸時代の中頃。
1960年頃から機械化になりましたが、それまでは、数本のツルハシ類と、石を運ぶときに使われた背負子ぐらいしかなかったそうです。岩肌のツルハシの手彫りの跡をみると、過酷な採掘現場がしのばれます。
こちらが機械彫りの後です。
大谷石の採掘方法には「平場掘り」と「垣根掘り」という2つの掘り方があるそうで、この2つの採掘方法を組み合わせた「露天掘り」や「坑内掘り」というような採掘場の形態があったそうです。
坑内は幻想的な雰囲気に演出されています。時折、天井から滴る水滴が落ちてきて、さらにヒヤッとすることもしばしば。床面は水滴により濡れているので、滑りやすくなっているので小さなお子様は注意が必要です。
機械彫りの跡が幻想的にみえるようなライティングの演出もあります。
水の溜まったエリアを利用して、オブジェが施されています。とても幻想的。
ここがメインのホールです。ここでコンサートや映画の撮影に使われるそうです。
このエリアには、これまで撮影などに使われた実績などが掲示されています。
手堀りで採掘していた時代は150キロもある石を背負って採掘場から運び出していたそうです。機械化された後では、モーター・ウインチにより、石を巻き上げで運び出すようになりました。また、馬やトロッコで輸送していた運び方から、鉄道やトラックへと変わり、今ではほとんどトラック輸送によるものになっているそうです。
夏の避暑に最適でした
大谷資料館は、夏場でもひんやりした空気で過ごせる最適な避暑スポットでした。夏の暑さをクールダウンする夏場の観光スポットとしては最高!皆様もぜひお越しください。