埼玉県川越は、『小江戸』と呼ばれる古い江戸時代の町並みを残している。
小江戸川越は、今では全国区となり、日本全国から観光客が訪れる有名な観光地。
川越はもともと、松平信綱・柳沢吉保など、江戸幕府の重臣や親藩が藩主を務めた川越藩の城下町。幕府との関係が深かったうえに、川越街道や新河岸川の舟運で江戸と深く結びついていた歴史を持ち、今では、広いエリアが重要伝統的建造物群保存地区として選定されているんだそうだ。
鐘つき通り
初めて川越を訪れてみたが、その町並みの本格さに驚く。
ほんの一角に、古い町並みを残しているのかと思いきや、ものすごい広いエリアに、趣きある古い建物が残されている。完全に、半日では回りきれない広さである。
実際、完璧に回るには、巡回バスなどを利用するのが良さそうで、マイカーでぐるぐる回るのは避けたほうがよさそうだった。
ひとまず、最も有名な「一番街エリア」と「お菓子横丁」だけを絞って、あとは次回に回すことにした。
市民会館入口という交差点近くに車を停め、程よく歩くと、突然古い町並みと木造りの大きな時計台が現れる。
そこは「鐘つき通り」と呼ばれ、道を挟んで様々な店が軒を連ね、古き良き時代に造られた時計台を囲んでいる景色がみられる。
『時の鐘』とは、1861年に小川五郎衛門栄長によって鋳造された時計台。
一度、川越大火で消失したが、その後、町民などが一丸となって再建に尽力し、1894年に再建したんだそうだ。
高さ15.9m、トタン屋根三層造りの木造鐘楼。
今は、自動鐘撞機によって、6時、正午、15時と18時と1日4回、時を知らせているんだそう。
一番街エリアを回る時には、ここを中心に回ると良さそうだった。
創業150年のお団子屋さん
ちょうど、この『時の鐘』の数件となりに、お団子屋さんを発見した。
「オダンゴ」とカタカナで書かれたのれんを覗くと、店主らしいお父さんが炭火でお団子を焼いている。
お団子の田中屋さんだ。
店内には数人の客が、お団子の焼き上がりを待っている。
黙々と焼く店主。その手慣れた手つきに趣きさえ感じてしまう。
後からネットで調べてわかったのだが、このお団子屋さんは創業150年以上なのだそうだ。なんと創業は幕末。歴史が奥深いわけである。地元川越のみなさんには、懐かしの名店といったところなのだろう。
肝心のお団子はというと、一つひとつが小ぶりで、さっとお醤油をかけて炙っただけの素朴な感じ。
すぐ抜けてしまわないように、串も手作りするんだそう。そのこだわりがすごい。ちょっと固めのお団子にお醤油をつけて焼いだだけ。すごくシンプルで素朴なおやつという感じだった。
このお団子屋さんは、1時くらいには完売してしまうそうで、食べたい場合は早めに訪れる事をおすすめする。
近江屋長兵衛商店 のおとうふ
さらに、『時の鐘』、お団子の田中屋さんから、メインの蔵造りの町並みの方に数メートル進むと、角っこにお豆腐屋さんがあった。
古い佇まいの軒先には、ガンモドキやお豆腐、油揚げなど、手作り豆腐がショーケースに並んでいる。
実に美味しそう!!!
しかも、すこぶるリーズナブル!!!
絶対、帰りに買って帰る!!!
と、考えていたが、実際は、帰りに寄ったらかなり売り切れになっていた。
ここで買い物する場合は、早めに買った方が良いことを、後で知ることとなる。(汗)
しかも、ここの店内ではお食事もできるそうで、とても興味深い。次回は、ぜひ、お豆腐料理を賞味し、味を堪能してみよう!
すっかり品切れになってしまったショーケースを横目に、なんとか、寄せ豆腐やガンモ、油揚げなどを買って帰ることに。
(もっと沢山買いたかったが…..)
そして早速家に帰ってから、寄せ豆腐を食べてみることに。しかも、同じ川越で買ったネギ辛子を乗せて食べることに。すると、すると非常に美味!本物のお豆腐の味がするのだった。
触感も味もバッチリで、小江戸の風味を堪能!
先日行って来た、千葉県の佐原ともまた違って、ものすごい広いエリアで小江戸の雰囲気が楽しめる『川越』。
連なるお店も、かなり洗練されていて、幅広い層が楽しめるような観光地になっていた。
食べ物も、かなりリーズナブルな価格設定のものが多く、食べあるきには非常に良い。
少しお腹をすかせて、プラプラ歩きながら、手焼きおせんべいやら、お団子やらを食べるのがベーシックだ。
印象としては、
もちろん、建物こそ古い佇まいを残しているが、お店のスタイルは洗練されている所が多く、現代風の小江戸にアレンジされているように感じた。おみやげのお店も、いわゆる観光地のベタベタなお店は少なく、オシャレなおみやげ屋さんも多かったように思う。